2020年4月15日 – エッジコンピューティングのグローバルリーダーで、SMARC SGETコミティーの主要コントリビュータの1つであるADLINK Technologyから、SMARCモジュール・リビジョン2.1のリリースが発表されました。SGET(Standardization Group for Embedded Technologies)は最新のフューチャープルーフ仕様2.1を発表したばかりでした。新しい機能は既存の信号との多重化、および2.0の仕様でアサイン済みのエッジコネクタのピンに影響しない追加事項のみなので、同仕様は現在の仕様2.0と完全下位互換です。
主な追加項目は以下の通りです:
- AIおよびロボット市場のニーズを先取りし、最大4つのMIPI CSIポートに対応
- 3番目と4番目のPCIe x1インタフェース上のSERDES信号の多重化によりイーサネットポートを拡張
- プラス2 GPIOピンなどの当初の未使用ピンやPCIeクロック要求信号に対する様々な細かい追加事項
SGET 2.1仕様は最大4つのネイティブのCSI MIPIカメラ入力を可能にすることで、統合NPU(Neural Processing Unit)やビデオベースのAIソリューションのマルチカメラ入力に求められるSOCの急拡大するトレンドに対応しています。3番目と4番目のカメラ・ポートはモジュール自体のFFCフィーチャーコネクタを使って実現されており、各ポートは最大4つのMIPI CSIデータレーンに対応しています。マルチカメラ対応は、共にAIに大きく依存するロボット車両や自動運転といった急成長を遂げている分野の360度の状況認識に必要です。SMARCは仕様の更新により、産業用組込み市場のスケーラブルで、低電力の、シリコンに依存しないAIoM(AI on Module)ソリューションのプリファードスタンダードとなります。
3番目と4番目のPCIe x1インタフェース上のSERDES信号の多重化で、対応可能なイーサネットポートがさらに2つ追加されます。これにより、モジュールで最大4つのGbEイーサネットポートが使用できるようになります。それらのポートはAIビジョンアプリケーションに強く特化した同数のGigE-Visionカメラにさらに対応できます。
ADLINK TechnologyのSMARC生産ライン責任者のヘンリー・パーマンティエ(Henri Parmentier)はこうコメントしています。「2017年の規模が25億米ドルほどだったコンピュータビジョン市場のAIは、2023年までには45%のCAGR(年平均成長率)で250億ドルに達すると見込まれている。その急拡大市場ではロボットおよびマシン・ビジョン・アプリケーションが最大のシェアを占めるのは間違いない。それらのアプリケーションはバッテリ電源を使用するか、スマート・カメラのようにファンのない密閉したケースの中に構築されるので、そのほとんどに低電力構造が求められる。最新のSMARC AIoMのプロポジションは、長寿命、極端温度、長期のMTBFといった産業特性に対応した非常に優れた提案となっている。」
同仕様は上記の機能変更に加え、構造をより見通しよくための大きな見直しを示唆するものとなっており、すべてのピンのパワードメインやPU/PDステータスに関するより正確で詳しい情報を提供することに重点が置かれました。こうした努力により、技術(x86およびARM)やベンダーが違っていても、キャリアボードの設計が簡略化され、モジュール設計の互換性および相互運用性のレベルが向上することになります。
SMARCは多数の代替フォームファクタが混在する高度に分断された市場において、本当にオープンな、多機能、フューチャープルーフ、低電力の唯一のCOM/AIoM規格として明確に際立っています。それら「独自の代替機器」のほとんどはシリコン依存で、明解なドキュメントがなく、変更が頻繁に繰り返されているか、完全に破棄されることになるかのどちらかです。このトレンドの裏付けとして、SMARCモジュールフォームファクタ製品は世界の20を超えるリーディングエンベデッドカンパニーによって積極的な開発と生産が進められており、業界に三友する企業が毎年増え続けています。
SMARCモジュールの2.1仕様に関する詳しい資料は、SGeTのウェブサイト(https://sget.org)から無料でダウンロードできます。
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ADLINKについて
ADLINKはエッジコンピューティングのグルーバルリーダーです。ADLINKの理念は、AIで人、場所、物を結ぶことで、社会や産業界にポジティブな変化をもたらすことです。ADLINKの製品には、高耐久性ボード、リアルタイムのデータ収集ソリューション、AIoT向けアプリケーションが含まれています。ADLINKは製造、通信、ヘルスケア、軍事、エネルギー、インフォテイメント、交通といった多数の垂直市場に製品やサービスを提供しています。
また、「Intel® IoT Solutions Alliance」のプレミアメンバー、NVIDIAのパートナーであるだけでなく、Eclipse、OCP、OMG、PICMG、SGeT、ROS 2 TSCといった規格の策定に参与しています。ADLINKの製品は、世界中の流通ネットワークを通して、5大陸40ヶ国以上で販売されています。さらに、ISO-9001、ISO-14001、ISO-13485、TL9000認証を取得済みで、TAIEX(台湾証券取引市場)の上場企業(株式銘柄コード:6166)の1つです。
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