2018年3月8日 – ハイエンドなエッジコンピューティング製品のグローバルプロバイダであるADLINK Technologyから本日、SGeT(Standardization Group for Embedded Technologies)のユニバーサルIoTコネクタ(UIC)仕様への対応が発表されました。また、XRCEのリアルタイムのデータ分散が可能な『プラグイン』でUICを補完する高度な組込みミドルウェアへの対応も同時に発表されました。
これら2つのオープンソースのソフトウェアがADLINKの組込み製品のポートフォリオに加わったことで、デバイス間およびデバイス・クラウド間のデータ接続が可能となり、IoT分野への組込みコンピューティングの導入が強化されるだけでなく、商用オフザシェルフ(COTS)規格ベースの製品を使ったデータ通信のこれまでにない接続性とパフォーマンスが実現されます。
UICはSGeT最初のソフトウェアのみの規格で、エッジおよびクラウドコンピューティングの組込みハードウェアの接続性を標準化することで、IoTアプリケーションの広範囲は展開を可能にします。これまでは、すべてのハードウェアのI/O通信はエッジおよびクラウドの接続ごとに手動で行う必要がありました。これは、組込みハードウェアのデプロイメント、(IoTなどの)分散コンピューティングシステムのサポートやアップグレードにおいて確かに大きな障害となっていました。
UICを導入すると、3つのレベルの抽象化/パーティショニングにより、分散デバイスの統合が容易になります。UICは、1. デバイス構成(ハードウェアID、デバイスマッピング、バリュー・ツー・インフォメーション・マッチング)、2. センサーおよびアクチュエータ通信(ハードウェアドライバ)、3. デバイス通信(データの伝送および処理)を区別します。これにより、450以上のクラウドサービスが使用できるようになり、可能なハードウェア構成の数が増大するので、(統合デバイス、エッジ、クラウドコンピューティングなどの)IoTシステムの構築、展開、保守、進化に役立つ非常にオープンで、実際的で、効率的なアプローチが提供されます。
UICはPICMG®(Industrial Computer Manufacturers Group)策定のEmbedded API(EAPI)規格によるハードウェアデバイスとの通信にそのまま対応します。したがって、ADLINKのコンピュータオンモジュール(COM)製品と組込みボード製品はすべてUICを使用できます。
ADLINKは同社デバイスのUIC対応に加え、UICを使用してデバイス間の高性能ピアツーピアデータ通信を提供する統合エッジコンピューティング向けXRCEデータ接続『プラグイン』への対応も発表しました。XRCEは『eXtremely Resource-Constrained Environments』の略で、OMG(Object Management Group)のオープンスタンダードなDDS(DDS)仕様の一部です。XRCEは他の(MQTTやOPC/UAなどの)ITおよびOTデータプロトコルを補完し、(分散型ロボット、自動運転車両、防衛システムなどに必要な決定的データ送信といった)パフォーマンスが重視される分散型システムに求められるより高度なリアルタイムデータ接続を提供します。
さらに、UICとXRCEは(相互運用性と交換性を備えた)デュアルソーシング組込みクラウドコンピューティング産業の要件に対応しているので、すべてのモジュールおよびサブシステムはベンダーごとの特殊な知識がなくてもシームレスに相互運用できます。これにより、ベンダーのロックインの削減やアプリケーションコードのポータビリティの向上などで、OEMは重要なコスト、開発時間、リスク低減でイニシアティブを確保できます。
これらのイニシアティブは、ADLINKの『リーディング・エッジコンピューティング』のもう1つの例に過ぎません。ADLINKは(2015年のPrismTech社の買収など)センサーからクラウドまでの分散型コンピューティングで豊富な経験を備えており、エッジコンピューティング(すなわち、コネクテッド組込みコンピューティング)に対する同社の傾注や専門的知識および技術は、SgeTのメンバーやより広範な組込みコンピューティングコミュニティの中で例外的で、異彩を放っています。
ADLINKは2月27日から3月1日までドイツのニュルンベルクで開催される「Embedded World 2018」のデバイス/フォグ/クラウドコンピューティングのデモンストレーション(ブース番号1-540)で同社のUIC/XRCE技術を紹介します。
ADLINKの組込みプラットフォームおよびモジュール事業部責任者のエドガー・チェン(Edgar Chen)はこう述べています。「ADLINKはSGeTなどの組込みコンピューティング標準化機関との提携に非常に満足している。ADLINKがUIC接続およびXRCEデータ通信の開発を進めることで、組込みコンピューティングのお客様は最先端のIoTソリューションを提供する機会が得られる。ADLINKにとって、エッジコンピューティングは接続済みの組込みコンピューティングなので、組込みシステム向け接続ソリューションの開発で、ADLINKが戦略的優位性を確保するのに役立つ。」
SGeTのUICの詳細については、以下を参照してください:
https://www.sget.org/news/view/article/universal-iot-connector-open-standard-connects-embedded-devices-to-the-cloud.html
ADLINKの詳しい情報については、https://emb.adlinktech.com/jp を参照してください。
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ADLINK について
ADLINK Technologyは業種を超えてデータ・トゥ・デシジョン・アプリケーションを推進するソリューションでエッジコンピューティングをリードしています。ADLINKでは多様なビルディングブロックに加え、汎用および市場指向の産業用IoT(Internet of Things、IIoT)プラットフォームを提供して、オートメーション、通信、医療、交通、防衛/行政などの業界のニーズに対応しています。ADLINKの製品には、業界標準のフォームファクタに基づくマザーボード、ブレード、シャーシ、モジュール、ゲートウェイ、システム、エンドツーエンド・ソリューションだけでなく、検査・測定機器や、常時接続システムを求める世界的推移に対応したスマートタッチコンピュータ、ディスプレイ、ハンドヘルド機器などの広範な製品ラインが含まれています。その多くは極端な温度、衝撃、振動に対応したExtreme Rugged™製品です。
ADLINKは「Intel® Internet of Things Solutions Alliance」のプレミアメンバーで、PICMG(PCI Industrial Computer Manufacturers Group)、PXISA(PXI Systems Alliance)、SGeT(Standardization Group for Embedded Technologies)、欧州電気通信標準化機構(ETSI)、オープン・コンピュート・プロジェクト(OCP)など多数の標準化団体および相互運用性イニシアティブで積極的に活動しています。
ADLINKは地域に根ざしたグローバル企業です。本社を台湾に置くADLINKは、台湾と中国を生産拠点とし、研究開発および統合施設を台湾、中国、米国、ドイツに配置すると共に、広範な販売およびサポート網を世界中に展開しています。また、ISO-9001、ISO-14001、ISO-13485、TL9000認証を取得済みで、TAIEX台湾証券取引市場に正式上場(株式銘柄コード:6166)しています。
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ADLINKジャパン株式会社
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