現代ではどのような産業においてもデバイスやシステムのダウンタイムは致命的です。このため、お客様のシステムを分析し、万一の事態に備えた予防措置を用意するため、ADLINK はハードウェアから的確なタイミングで、そして柔軟かつ正確な方法でシステムパフォーマンスや状態に関する情報を監視・収集するためのツール、SEMA® (Smart Embedded Management Agent) を開発しました。
ボード管理コントローラ (BMC) はまずチップセットやその他のソースから関連性のあるすべての情報を集めます。システム管理バスドライバを使い、アプリケーションレイヤーはデータをフェッチし、これをユーザに提示します。ADLINK はデータをユーザフレンドリーなグラフィックインタフェースで表示するためのアプリケーションをご用意しています。監督やトラブルシューティングにも便利です。SEMA の中枢となるのは、SEMA 機能を支えるボード管理コントローラ (BMC) です。SEMA 拡張 EAPI はすべての機能へのアクセスを提供し、ユーザ独自のアプリケーションにも統合することができます。SEMA GUI と SEMA コマンドラインインタフェースは、SEMA パラメーターや機能の監視、制御、使用を直接ユーザのデバイスから行い、テストやデモンストレーションなどを実行することができます。オプションで、SEMA は遠隔手順にも対応しています。
SEMA は以下の要素から成り立っています:
• SEMA ボード管理コントローラハードウェアとファームウェア
• SEMA 拡張 EAPI ライブラリ
• SEMA GUI
• SEMA コマンドラインインタフェース (CLI)
SEMA は以下の機能と情報に対応および提供しています:
• CPU 動作モード
• メモリ情報
• ネットワーク情報
• ACPI 電源管理
• HDD S.M.A.R.T
• BIOS アップデート
• Heartbeat ソフトウエアマニュアル 7 SEMA® 3.5
• 電力消費
• ユーザエリアアクセス
• 電力および温度に関する警告
• I2C バスコントロール
• 温度(CPU とボード)
• ボード情報(シリアル番号、部品番号、ファームウェアバージョンなど)
• ファンコントロール
• GPIO コントロール
• 1 線バス
• A/D 変換。詳しい情報はシステムまたはモジュールエラー後に提示
BMC 電源投入時エラーログ機能は、電源投入時におけるエラーの履歴や詳細を提供します。ログ情報にはエラー番号、フラグ、再起動イベント、パワーサイクル、ブート回数、状態、CPU 温度、ボード温度などが含まれます。さらに、CPU とシステムの最低および最高温度、HDD S.M.A.R.T 情報なども取得できます。いずれも、システムやモジュールの不具合時の詳しい分析に使用できます。SEMA は Linux および Windows OS、および各種ハードウェアプラットフォームで使用できます。
SEMA には 3 つのソフトウェアコンポーネントが含まれます。SEMA 拡張 EAPI、グラフィックユーザインタフェースツール、コマンドラインツールです
• SEMA 拡張 EAPI SEMA には API(SEMA 拡張 EAPI)が含まれ、すべての SEMA 機能をユーザのアプリケーションに簡単に統合することができます。
SEMA 拡張 EAPI は SEMA リリースパッケージのもっとも重要な部分です。インストールについては「SEMA ソフトウェアインストールガイド」、API の詳細については「SEMA 拡張 EAPI プログラミングガイド」を参照してください。
• グラフィックユーザインタフェースツールの SEMA GUI は SEMA リリースパッケージの一部です。インストールについては「SEMA ソフトウェアインストールガイド」を参照してください。SEMA GUI の使用方法については、本書の第 2 章に詳しく記載されています。
• コマンドラインツール
ADLINK は組込型システム管理のすべての問題点を SEMA® で処理しています。統合マイクロコントローラ(ボード管理コントローラ、BMC)はシステム管理バス (SMBus) を通してチップセットとの通信を図ります。チップセットが必要とする機能のほかに、このマイクロコントローラはアプリケーションプログラムで使用できる様々な機能を実装しています。(
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現在の消費電力のほかに、SEMA® グラフィックハードウェアはディスプレイの電力消耗の理由や長時間をかけてボードの温度が上がっていく工程なども監視できます。ボードの 2 つのセンサに対して、各 1 つずつ、計 2 つの温度曲線が表示されます。(ボードがあれば)これらのグラフは各種負荷状態において、システムの動作状況を理解するために役立ちます。(
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SEMA® によって集められた情報は、ウェブブラウザを使って別の場所からでも確認することができます。このためには、組込型 PC にウェブサーバがインストールされている必要があります。CGI スクリプトは SEMA® アプリケーションとの間の相互作用を処理し、更新時間を設定できるウェブページを作成します。下記のスクリーンショットは SEMA® ウェブページを示します。(
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