Qseven は、SGET によって起用された、小型かつ統合性の高いシステムコンピュータ・オン・モジュール (COM) システムです。
Qseven は、一般的な PC のコアコンポーネントをすべて統合し、アプリケーション特有のキャリアボードにマウントするという概念に基づき作られた、マルチベンダーによる市販のコンピュータ・オン・モジュールです。Qseven モジュールは標準型の 70 mm x 70 mm または 40 mm x 70 mm フォームファクタで、製造元にかかわらず高速 MXM コネクタに基づく特定のピン配列を備えています。Qseven モジュールは、グラフィック、オーディオ、大容量ストレージ、ネットワーク、複数の USB ポートなどを含む組込型アプリケーションのための機能を提供します。耐久性の高い 230 ピン MXM コネクタが、Qseven とのすべての I/O 信号のやり取りに必要なキャリアボードインタフェースを提供します。この MXM コネクタは、ノートブック向けの PCI Express グラフィックカード用によく使われる、信頼性に優れた高速信号インタフェースコネクタです。
Qseven の設置サイズは COM Express、ETX、XTX よりも小さく、システム設計者の最小限のスペースというニーズに応えることができます。Qseven の最大消費電力は 12 ワット以下です。SMARC のターゲットは 6 ワット以下、COM Express は 20 ワット以上となっています。このため、Qseven の設計は SMARC と COM Express のあいだの中間に位置する電力範囲と言えます。
Qseven のピン数は 230 で、これに比べ SMARC は 314、COM Express(タイプ 2)は 440 です。つまり、ボード・ツー・ボードのピン要求も最適化されているといえます。
SEMA Cloud 機能搭載の ADLINK Q7-BT コンピュータ・オン・モジュールは、IoT(モノのインターネット)にすぐに適用できます。Q7-BT は従来の産業デバイスやその他の IoT システムをクラウドに接続し、これらのデバイスからローデータを抽出することができます。一部のデータはローカル保存、一部のデータはクラウドに送ってさらに分析するなど、柔軟に対応できます。こうした分析結果は企業の意思決定などに役立つ重要な情報を提供することができるため、ビジネスチャンスの拡大にもつながります。