ADLINK aTCA-9300 は、デュアル 4 コア Intel® Xeon® プロセッサ E3 1275V2 /1225V2、Intel® C216 チップセット、最大 32 GB の DDR3 4 チャンネルメモリ、300W 電源サブシステムを搭載した高性能 AdvancedTCA® (ATCA) プロセッサブレードです。接続性に優れ、デュアル 10GbE ファブリックインタフェース、デュアル GbE ベースインタフェース、クアッドフロントパネル GbE 出力ポート、フロントパネルのデュアル COM、USB 2.0 ポート、フロントパネルの VGA コネクタなどが搭載されています。オンボード SATA コネクタは最大 32 GB までの CFast に対応。オプションの RTM (aTCA-R6270/R6280) は 8 チャンネルミニ SAS ポート、デュアル 10GbE SFP+ ポート、デュアル USB ポート、デュアルホットスワップ対応 SATA ベイを搭載し、ネットワーク処理能力やストレージ容量の拡張に対応できます。
aTCA-9300 の放熱ソリューション(VRM ヒートシンクを含む)は過酷な操作環境でも安定した機能性を提供し、NEBS レベル 3 規格に準拠します(設計のみ)。aTCA-9300 の頑丈な計算能力と信頼性は、通信機器メーカー (TEM) やネットワーク機器業者 (NEP) による次世代の通信ネットワークのインフラ構築といった高度なニーズも満たしています。
詳しい機能は以下に説明しています。機能ブロック図は次のセクションでご覧いただけます。
テレコミュニケーション事業者は、既存のネットワークの枠組みを最新式、そして革新的な IP 対応コミュニケーションサービスへと早急に作り変えようとしています。YouTube、Netflix、Skype といったビデオコンテンツや通信サービスを提供する OTT (Over The Top)事業者は急増しており、新たな 4G モバイルビデオ対応のスマートフォンも急速に普及しています。これに伴い、インターネットにおけるメディア配信のニーズがかつてないほどに膨らんでいるのです。メディアストリームのボリュームに加え、4G/LTE モバイルや OTT サービスネットワークの特定のビデオストリームは、飛躍的な増加を見せています。
このため、モバイル、ワイヤレス、ブロードバンドネットワークの事業者たちは、各自のネットワークにおいて、柔軟かつ効率的なビデオ/メディア処理や通信能力(例:IP ストリーム対 IP ストリーム、IP ストリーム対ファイル、またはその逆など)を必要としています。こうしたニーズに対応するため、各社では次世代の IP ビデオや通信サービスのための拡張可能なアプリケーションやシンプルなネットワークを経済的に提供するソリューションが求められています。このためには、ビデオサービスゲートウェイ、メディアリソース機能プロセッサ (MRFP)、セッションボーダーコントローラ (SBC) ノードなどを使ったインターネットマルチメディアサブシステム (IMS) 構造の有効化が必要です。